2021年のマグロの初競り価格を直近のニュース(要因)から予測!

歴代のマグロの初競りの落札価格等については過去の記事でご紹介しました。

今回は2021年1月5日に行われるマグロの初競りに向けて最高落札価格
を予測していきたいと思います!

最高落札価格はどうなる?

2020年の1.93億円から大幅に下がって4000〜5000万円くらいになると予想します。
※バブル入りかけの2017年・2018年くらいの水準

以下に落札価格を上げる要因と下げる要因を両方記載しました。
ですが、圧倒的に下げる要因が強く働くと考えられるので全体としては下がると予想しました。

上げる要因(マグロの餌となるイカの不漁)

2020年12月20日の北海道新聞のニュースによると、「【函館】中国漁船の日本海での違法操業によるスルメイカの乱獲が、イカの街・函館に影を落としている。」とありました。

日本の排他的経済水域(EEZ)内にある「大和堆」では、中国漁船の違法操業が急増しており、大型漁船による引き網などで大量に漁獲しているとされる事例もある。

日本海のスルメイカは、東シナ海などで産卵して北上し、
大和堆付近を経由して函館近海に来遊します。

そのため、
大和堆でスルメイカが乱獲される。

大間沖(≒函館近海 ※函館は津軽海峡を挟んで大間の対岸にある)でマグロの餌となる
スルメイカが不足する

マグロがスルメイカを追って大間沖を回遊しなくなる

マグロの水揚げが少なくなる

競りにかけられるマグロが少なくなり落札価格が高くなる

市場原理的には漁獲量が少なくなることで高値段が付きやすくなると考えられます。

食物連鎖の下層(餌)が少なくなると上層(捕食者=マグロ)も少なくなるのは自然の摂理だと思いますが、餌が少なくなる原因が乱獲だと嘆かわしいですね。

大和堆の場所 ※佐藤正久氏のツイートより抜粋

下げる要因(すしざんまいの業績下降)

2020年12月26日の時事ドットコムニュースにすしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村の木村清社長のインタビュー記事が掲載されました。

以下に当該記事を引用しながらコメントを入れていきます。

正月の風物詩となっている豊洲市場(江東区)のマグロ初競りに向けて意欲を示した。新型コロナウイルス感染拡大で景気が低迷し、同社も厳しい経営が続いているが、「初競りで一番おいしいマグロを買い、お客さんに安く食べてもらって元気づけたい」と前向きだ。

初競りで一番おいしいマグロを すしざんまいの木村社長

→やる気満々やないかい。。

目当てのマグロを手に入れた木村社長は、想定外に跳ね上がったご祝儀相場に「ちょっと高いよね」と本音もぽつり。

初競りで一番おいしいマグロを すしざんまいの木村社長

→2020年の最高落札価格を振り返っての一言。
史上2番目に高い異常な落札価格でありご祝儀相場の範疇を超えているためごもっともな意見。
やっぱ億越えはきついと受け取れます。

コロナ禍での休業や時短営業により、売り上げが前年の約4割にまで落ち込んだ時期もあったが、「大変なのはみんな同じ。コロナに負けず、お客さんにマグロを安く食べてもらって元気づけたい」と思いを語る。

初競りで一番おいしいマグロを すしざんまいの木村社長

→コロナ禍による「会社の業績低下」や「飲食需要の低減(外出自粛)」が今後も見込まれると思うので、財務状況的にもマグロに大枚叩いている余裕はないと考えられます。

最右翼の業者(喜代村)でさえコロナ禍の影響を受けている(これからも受けることが見込まれる)はずなので、競りに参加する他の業者も同様にその影響を受けると思われます。

競りに参加する業者全員がパワーダウンすることで落札価格のバブルが弾け高騰前の価格に近くのではないでしょうか?

多分ですが、「意地の張り合いしてる場合じゃねーよ」とどの業者も思っているはずです…

最後に

水産庁の「くろまぐろの部屋」の部屋を見ると

太平洋のクロマグロを国際的な漁獲規制で保護してしようとしていることがわかります。

これを受けて水産庁は各都道府県にマグロの漁獲枠を割りふり、漁獲量を管理しています。
※第6管理期間(2020年1月-2021年3月)における青森の漁獲量上限は588トン(大型魚)

太平洋クロマグロの資源回復を図るため、中西部太平洋まぐろ類委員会での国際合意に基づき、我が国は平成22年より管理強化に取り組んできたところです。平成27年1月からは30キロ未満の小型魚について2002年から2004年までの年平均漁獲実績から半減する措置を実施します。

クロマグロの部屋

この漁獲量制限の中、利益を最大化するために大間の漁師たちは夏のマグロ漁を控え、脂が乗って高値がつきやすい冬のマグロを狙うという戦略をとっているようです。

もし12月に天候不良で漁に出られない日が多かったりすると、漁獲枠消化の帳尻合わせのため残りの3ヶ月(1月〜3月)でたくさん獲らなければならなりません。

つまり、制約の厳しさにより漁師の方々は不安定な操業を余儀なくされています。

このような漁師の方々のご苦労を考えると一匹に対してバブリーな落札価格は出なかったとしてもマグロ全体的にそこそこ高い落札価格は出て欲しいな〜と思います。